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2020年11月30日

~ツインデミック(同時感染)の恐ろしさと免疫プロテインによる免疫制御~

ツインデミックとは?

新型コロナの感染拡大が一向に収まらないなか、いよいよ今年も季節性インフルエンザの流行が始まろうとしています。新型コロナとインフルエンザの同時流行は、ツインデミックと呼ばれて専門家に最も恐れられていることです。

 新型コロナとインフルエンザは、咳や発熱など症状が似ています。症状だけからインフルエンザと新型コロナを鑑別するのは困難です。そのため、インフルエンザ感染者と新型コロナ感染者とが混在し、診療所や一般病院の外来に、大混乱が生じる恐れがあるのです。それだけでも例年以上の感染防止が必要です。

さらに、中国武漢の新型コロナ重症患者の50%がインフルエンザにも感染していたという研究報告もあります(Int J Infect Dis. 2020; 96: 683-687)。この報告によれば、本来感染と戦うはずの免疫系が過剰になりすぎて暴走する「サイトカインストーム」が起きやすくなるといわれています。実は新型コロナやインフルエンザの死因の大半はこのサイトカインストームなのです。

■サイトカインストームは抑えるには?

免疫系の制御は、ウイルスを排除する自然免疫だけでなく過剰な免疫応答をコントロール

する制御性T細胞がカギとなります。

九州大学生体防御医学研究所の吉開泰信先生の研究では、免疫プロテインの摂取が、腸内環境を整えることにより、炎症性サイトカインを誘導する細胞の産生を抑え、制御性T細胞の活性化を促すことを確認しています(Int J Mol Sci.2014;15:5458-71)。

つまり、今シーズンは日頃から自然免疫力を高めて発症を予防するだけでなく、仮に発症したとしても過剰な免疫応答を抑えてサイトカインストームによる重症化を防ぐために、腸内環境を整える免疫プロテインが有効だと言えるでしょう。

■生体防御理論

生体防御医学研究所の設立者 野本亀久雄教授はその生体防御論で、免疫システムの全体を「獲得免疫」の高度な抗原抗体反応のみとして見ず、暴露段階での免疫、皮膚上や気道・腸管の粘膜上での「自然免疫」を第一防衛ラインと考え、ウイルスや細菌が粘膜の細胞内に侵入し増殖し始める感染初期段階で働く「自然免疫」を第二防衛ラインと考えて重視しました。感染し増殖後、週日たって働き始める「獲得免疫」が第三防衛ラインです  つまり、自然免疫力(生体バリア機能)を高めることによりウイルス等を排除することが感染予防に繋がります。

免疫プロテインの免疫制御について

免疫プロテインは、生体防御医学研究所に30年前に持ち込まれて、野本先生の指導の下で吉開泰信先生が基礎研究を行った食品素材です。免疫プロテインは26種類の免疫抗体を含んでおり、その抗体が腸管内の悪玉菌を選択的に排除します。その結果、免疫を司る腸内環境を整え、「自然免疫力」を高めると同時に免疫の暴走を防ぐことが期待できます。